少子高齢化は日本の人口統計的に明らかになっている。将来において、現在と同様に年金を支給できる環境があるとは言えるか、先行きが不透明で漠然とした不安がある。人は誰でも分からないことに関しては不安になる。だからこそ必要なお金は若いときから計画的に貯めていかなくてはいけない。

医療の発達や健康志向により平均寿命は長くなってきている。人生を100歳まで生きるとしたら必要な資産はどれくらいなのか。まだまだ遠い将来の話なので分からないと言う人も多いかと思うが、考えてみたい。


人生100年時代に必要な資産を持てるのか?

65歳で退職後、100歳までの生活に必要な資産を持つことができるのは、退職者全体のわずか2%になるのではないかと言われている。退職金が出ることは前提にそのようなことが言われているので、驚いてしまう。
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これは言い換えると100歳までの生活に100人に98人が65歳の定年退職までに稼いだお金だけでは暮らせないということ。これからは老後も働くか、十分な資産を蓄えていなければ安心した生活を送ることができない人が多く出てしまうということになる。

退職金が出て年金をもらっても資産は足りなくなるって本当?

将来の状況は確実にそうなるという訳ではないが、資産が足りなくなる可能性はあると言われている。年金の受給額だけでは、物価上昇に伴う生活費の上昇や自身の医療費がかかるなど予想外の出費が多くなる可能性もあるため、何とも言えないというのが正直なところ。もちろん国としても豊かな生活が送れるよう経済政策や社会保障の充実を考えるんでしょうけどね。

平均的に一人月約27万円の生活費が必要で、月17万円の年金を受け取る高齢夫婦世帯を想定すると、介護費用なども含めた退職後の金融資産の減り具合は働かなければ20年後の85歳には金融資産2,500万円がなくなることになるようだ。これだけの資産があっても年金の収入よりも生活費の支出が10万円多いため、一人1年で120万円、10年で1,200万円、20年で2,400万円とどんどん減っていってしまう。

この想定は働かなければということなので、働けばこのようにはならない。あとは実際には年金が減ったり、物価上昇で生活費が上がったり、そのあたりはこれから先どうなるか不透明であるため、どうなるかは分からない。

将来に対して楽観視できないことは分かったけど、どうすればいいの?

できることは支出を減らすか収入を増やすしかない。ただ、老後は医療費など支出を減らしたくても減らせないこともあり、若い頃から支出を減らせるところは減らして、貯めたお金を元手に投資して増えたお金を再投資につなげれば複利の効果でお金を増やしていくなどの取り組みが必要になる。iDeCo(個人型確定拠出年金)に加入して年金を増やすこともお勧めします。iDeCoは税制上の優遇が大きいため、支出を減らすことができる。

住民税と所得税の軽減、運用益がすべて非課税になり、退職金や年金として所得控除が適用など多くの節税メリットがある。
iDeCoは各社様々な提案をされているので、ここではどのようなメリットがあるなど詳細の説明はしないが、各社の提案を一度確認してみて、まだ加入されていない方は一度検討してみてはいかがでしょうか?

まとめ

・老後に生活に必要な資産を持つのはわずか2%になる可能性がある
・将来は物価上昇や医療費によって生活が圧迫される可能性がある
・iDeCo(個人型確定拠出年金)も多くのメリットがある