本多静六(ほんだせいろく)は、独自の蓄財投資法と生活哲学を実践して、莫大な財産を築いた人物だ。多くの成功者が読んだとされる名著として、「私の財産告白」が知られている。

FullSizeRender

本の中で語られている、本多式4分の1貯金法は、本多が25歳のときから始めた貯金法で、莫大な財産を築く原資となり、この方法を実行しなければ、いつまでたっても貧乏から脱出できないと覚悟を決めて取り組んだことである。

今回は、本多静六「私の財産告白」4分の1天引き貯金から、お金の貯め方を考えていきたい。


本多静六の生い立ち

まず始めに知っておくべきことは、本多静六は決して財産家生まれだった訳ではないことだ。莫大な財産を築いたと聞くと、先祖代々からの資産を受け継いだとか、生まれたときの環境が有利に働いているとか、条件が違ったのだろうと思いがちだが、本多静六の少年時代からひどい貧乏生活を続けてきた。

貧乏な生活を送り、深刻な苦痛と耐えがたい屈辱をなめさせてきている。この経験は、なんとしてもこの貧乏生活から脱却しなければと、後に強い決意と実行力を引き出させたと言えるだろう。25歳で大学の助教授になり、家族9人を養うようになった。

本多静六は、家族9人を抱えていては、いつまでたっても貧乏のままだ、貧乏を脱却するには、進んで貧乏をやっつけなければならないと考えるようになった。それは貧乏に強いられた生活をやむなくするのではなく、自発的、積極的に勤倹貯蓄をつとめて、貧乏を圧倒してやろうと考えた。そこで本多式4分の1貯金法の実行に移すことになった。

FullSizeRender

本多式4分の1貯金法

この貯金法はその名の通り、収入があったとき、容赦なくまずその4分の1を天引きにして貯金する。そして余りの4分の3で苦しい生活を覚悟の上で押し通して暮らしをするというものだ。更に賞与などの臨時収入は全部を貯金に繰り込む。

貯金=通常収入×1/4+臨時収入×10/10

この本多式4分の1貯金法を実行するには、大いなる決心と勇気が必要である。本多静六は、苦しい上にも更に苦しさを求めたため、初めの生活は話にならない苦しさだったと言っている。現金がなくなるので、ご飯に胡麻塩ですませたことさえあると言っている。

現代において、子どももいるのに胡麻塩ですませると言えば、子どもの栄養はどうなるんだ、健康が維持できないじゃないかなど、様々な問題が生じてくるだろうが、ここで言いたいことは、普通に生活を続けて、それでもいくらかの子ったらという望みで貯金をしようと思っても、その余裕は出てくるものではないということだ。

FullSizeRender

本多式4分の1貯金法について思うこと

貧乏を脱出したい、財産を築きたいというときに、これまでと考え方を変えることなく、なんとなく余ったら貯金しようとか、甘いことを言っていてもお金は貯まるものではない。給料40万円もらったら、30万円しかもらわなかったと思って10万円天引きするということだ。

当時の本多式4分の1貯金法における考え方は、現代でも経済生活の行き詰まり打開に応用できると言われている。様々な事情がある中で、通常収入の1/4を貯金に回すことはできない
という方もいるだろう。

その場合においても、余ったら貯金という甘い考えではなく、どれくらいの割合を貯金に回そうという強い決意と実行力がなければ、いつまで経っても財産を築くための原資は作れないし、貧乏な生活であれば脱却できずに苦しい生活を続けることになることも知っておく必要がある。

FullSizeRender

今回は、本多静六が莫大な財産を築くにあたり、まずはお金を増やすことを目的に実行した本多式4分の1貯金法について紹介した。現代においても応用ができる貯金方法として、参考になる内容となる。

本多静六が莫大な財産を築く原資を作ったのは、この本多式4分の1貯金法と原稿執筆がある。原稿執筆は副業とも言えるので、別の機会に紹介したい。今回は本多式4分の1貯金法を紹介した。現代にも通じるお金の貯め方として、参考にしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

・本多式4分の1貯金法は収入の4分の1を天引きにして貯金
・貯金=通常収入×1/4+臨時収入×10/10
・本多式4分の1貯金法には強い決意と実行力が必要