本多静六(ほんだせいろく)は、独自の蓄財投資法と生活哲学を実践して、莫大な財産を築いた人物だ。多くの成功者が読んだとされる名著として、「私の財産告白」が知られている。
莫大な財産を築く原資となったのは、本多式4分の1貯金法と1日1頁の原稿執筆が挙げられる。お金というものは雪だるまのようなもので、初めは小さな玉でも、中心になる玉ができると面白いように大きくなってくると本多は言っている。
まず10万円を貯まれば、たちまち50万円貯まり、50万円貯まればまもなく100万円はたやすいこと。ここまでくれば金が金を生み、金がある所にはいい知恵も出て、面白い投資口も考えらえる。今回はお金を貯めるのに本多が行った現代の副業とも言える、1日1頁の原稿執筆を紹介していきたい。
1日1頁の原稿執筆
本多は大学助教授だった。勤労生活者がお金を作るには、本多式4分の1貯金法と言われる収入の4分の1を貯金するといった、単なる消費面の節約をして貯金するだけでは十分ではないと考えた。本職に差し支えず、本職の足しになり、勉強になる事柄を選んで、本職以外のアルバイトに努めることを考えた。
これは現代の会社員においては、副業の禁止と言われている中で同じことをするのは難しいと思う人もいると思う。だが、本多の行ったアルバイトは、一日に一頁の文章執筆によるものだ。これは現代の会社員においても、ブログを書き、情報発信をするということに置き換えられるものだと思う。
会社員において、副業をやるとしたらブログを書くというのは効果的な方法だと思う。本多の原稿執筆は、25歳の4分の1貯金の開始と共に、1日1頁(32字詰14行)以上の文章を毎日必ず書き続けた。本多はこの原稿執筆を本業とは別に行い、副収入を得た。
副業のススメ
この1日1頁の原稿執筆は、貯金と同じように忍耐と継続が大切だと本多は言っている。最初はずいぶん苦しかったが、やり抜いた。旅行や年末の行事に時間を食ってしまうと、早朝から学校へ出かけて、10枚、20枚の書き溜めをして取り返した。
次第に慣れていき、面白くなっていった。病気にかかって病院へ入り、休んだときはまたそれを取り返そうと馬力をかけ、1日3頁分、1年で千頁を書くまでになった。本多はこの副業をずっと続けていたことから、370冊の著者を生み出すことができた。
大学の本務があるかたわらで、このように副業を行った。もちろん本務は決してなまけることはなく、むしろ人一倍働いた上で、働けるだけ働き抜いた。本業の学問を実際に役立て、学問の切り売りであろうが、買い手の求めに応じて、堂々と売ることにしたのだ。本多は、本職の足しになり、勉強になることを副業に選ぶことをススメている。
1日1頁の原稿執筆について思うこと
本多が1日1頁の原稿執筆をできたのは、大学の助教授という立場であったから特別だと言う人もいるかと思う。だが本当にそうだろうか。原稿執筆をして売り込むというのは難しいかもしれないが、今はブログを書いて情報発信をして、Googleアドセンスで広告収入を得るという方法も取れる。
環境は恵まれているのではないだろうか。自身の趣味でも仕事の専門分野でも、ブログで情報発信をするということは、文章表現により本職の足しになり、勉強になることもあると思う。自分の好きなことや得意なことを情報発信する1日1記事の記事を書くということは、本多の1日1頁の原稿執筆に通じるものがあると思う。
節約による貯金という消極策だけでなく、自ら収入を増やそうという積極的なお金を増やす行動により、財産基盤を築くということが求められている。うちの会社は副業禁止だからな、と言って諦めるのではなく、本多も行った1日1頁の原稿執筆のような副収入を得る方法を考えることが求められるのではないだろうか。
まとめ
・本多は1日1頁の原稿執筆を副業とした
・本職に差し支えず、本職の足しになることを副業にすべき
・節約だけでなく積極的にお金を増やす行動が必要
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