それでキャバクラ調査。キャバクラでの部下の立ち振る舞いを初めて見たときは感動しました。会社でのダメっぷりが嘘のよう。いつも自信がなくオドオドしている部下が、お気に入りの女の子の前では、「よっ」って手を構えて挨拶。普段とのギャップがすごすぎる。その時点で笑いそうになりました。

そしていつもはかけている眼鏡を外している。眼鏡外していた方が絶対いいよーと言われるとそう?とまんざらでもない感じ。いつもと違って落ち着いて話している。表情も違う。いつもはぼーっとして緩み切っている顔をしているが、まさに戦闘モード。いやー仕事のときにその表情が見たいなとは言えない。

しばらく時間が過ぎるとカラオケ開始。普段会社では主体的に何かをやるということがないけど、カラオケのときは違った。率先して曲を選び出し、歌う。最近の曲まで良く知ってる、上手と褒められ、もう有頂天。ずっとマイクを握りしめ、女の子を一緒に歌ったり、交互に歌ったりとカラオケを独占するのでした。ちなみにキャバクラでのカラオケは1曲いくらってお金がとられます。お店にもよるのかもしれない。しかし歌いなれている。さすが半年間キャバクラに通っただけはあるのと相当練習もしたのだろう。

キャバ嬢はやたらカラオケを勧めてきます。なぜって?そりゃ接客が楽だからだろうね
特に会話がない男の相手をするのは大変だから歌っている方が楽。特に部下のように会話が盛り上がらないような男相手は歌っている方がいいんだろうね。間が開くとカラオケしない?と何度も誘っているのを見ました。

お酒を飲んだモテないおじさんの部下は、どんどん気が大きくなっていきます。自らシャンパンを頼み、そんなに頼んで大丈夫か?って心配すると、「男に二言はねえ!」って上司に対してもそんな口調。完全にお酒に飲まれてるやつじゃん。女の子に乗せられてシャンパンをポンポン開ける。キャバ嬢なんてバックでお金もらえるからいい気なもの。酔わせてシャンパンいっぱい頼んでくれるなんてチョロイ客だなくらいに思っているに違いない。

こんな気前の良さを半年間も続けていればそりゃお金はなくなるわ。お金がたくさんある人ならいいけど、普通のただのサラリーマンが何をやっているんだ。一時の優越感を味わうために多額のお金を支払い、長い期間をかけてそのお金を返し続ける。短期的な目線でのメリットを追い、長期的な目線でのデメリットから目を背ける人間の傾向を捉える、それがキャバクラのシステム。弱い人間ほどはまってしまう。

実際にキャバクラはモテなさそうなおじさん、誘惑に弱そうな人が多い。見た目での判断だけど、見た目で大体分かる。モテなさそうな外見、女の子と会話しているときの緩み切った表情、おだてられて調子にのる姿、ああ、こういう人たちがキャバクラにはまってしまうのだろう。

つづく