部下が嘘をついてキャバクラへ行っていたことが発覚した。ボーナスで20万円という大金をキャバクラに使ったとき、あれほど落ち込んで後悔していたのに、それでも更にお金を使いに行ったのか。
自分「それでキャバクラでどれくらいお金使ったんだ?」
部下「1時間半で帰ったので1万5千円くらいです」
自分「お金ないのに何で行ったんだ?」
部下「キャバ嬢から話したい、来てって言われました。」
自分「そんなの営業に決まってるだろう。みんなに言ってんだよ。お前も分かってるだろ?」
部下「半分はそうだと思っています。でも残りの半分は可能性があると思って。」
は?半分?いやいやなんだその見積もり。全部だよ。間違いなく100%全部営業だよ。そもそも営業じゃなかったらなんでキャバクラに呼ぶんだよ。部下という人間に本当に会いたいならキャバクラじゃなくてファミレスでもどこでもいいわけだろ?キャバクラに呼ぶってことは営業なんだよ。指名もらってドリンク代稼いでお金目当てなんだよ。何を半分可能性があるとか自分に都合のいいこと言っているんだ。
もうどういう経緯で部下がキャバクラへ行ったのか想像がつく。LINEで雑な扱いをされ、挨拶連絡も未読状態が続き、既読になって挨拶があると大喜び。そんなのが繰り返し行われた後、ふとキャバ嬢からの話したい、来てのLINE。もう犬のように尻尾を振って大喜びだったのだろう。わずかなお金を握りしめて胸を弾ませてキャバクラへ向かう姿が目に浮かぶ。
自分「でキャバ嬢の話したいって何だったんだ?」
部下「んーこれと言って何ってことはなかったですね。」
自分「なんじゃそれ。」
部下「いつもとあまり変わらない世間話をした感じでしたね。」
やはり特に意味がある訳じゃないじゃん。話したいって目的があるのではなく、営業だったってことだろ。もうキャバクラへ行っていないかの確認はやめる。この調子でどうせまた嘘をついてでも部下はキャバクラへ行く。警告したところで何も意味を成さない。部下本人がキャバ嬢への思いを断ち切らない限り、周りがどんなに止めようと嘘をついて隠して会いに行ってしまう。
障害が大きければ大きいほど盛り上がってしまう。まるでロミオとジュリエットのように。いや、一方的な片思いなんだが。それにしても恋は恐ろしい。恋は盲目。借金がこんなにあっても恋が勝つんだからすごい。これだけ無視されて、雑に扱われて、借金もあるのにお金を使ってキャバ嬢に会いに行ってしまう。キャバクラがこの世からなくならない訳だ。モテないおじさんたちは馬鹿だから、お金を吸い続けることができる。
モテないおじさん、こんな風に言われて悔しくないか?それでもまだ部下のように可能性があるなんて幻想を言うのか?行きつく先は大量のお金の消費と虚しさだけなのに。
こうして部下はまたキャバクラへ通うのであった。
おわり
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