部下に最悪のことが起こらないようにできることはしようと思った。まずは過去の経験を思い出させること。部下にとっては上機嫌でいる中で水を差すような真似してくれるなと思うだろう。人生において楽観的な方がうまくいくこともあるが、今回に関してはあまり楽観的でも良い結果にはならないだろう。

最悪のことを想定してうまくいけばいい。だが良いことしか想定しておらず、最悪のことが起こったとき、人はうまく対応できない。だからリスク管理で何がおきてもそれなりに対応できるようにしておく必要があるのだ。

私「今までのキャバ嬢がラスト出勤日翌日から音信不通になったのは、結局営業で対応していたってことじゃないのか?
部下「結果そういうことですよね」
私「これまで振られたキャバ嬢3人ともそうだよな?ということは営業のためなら相手にその気にさせたり楽しい雰囲気でやり過ごしたりするってことだ」
部下「あ、はい」
私「しかも買い物にも行ったって言ってなかったっけ?」
部下「財布とか服とかも買ってあげましたね」
私「買い物に行ったときは楽しかったのか?」
部下「はい。楽しかったです。自分の服も選んでもらったので」
私「結局、デートみたいな雰囲気を楽しんだのかもしれないが、キャバ嬢にとってはそういう雰囲気を味わせるだけで、物が欲しかったということじゃないのか?
部下「その後連絡が取れなくなっているのでそういうことですかね」
私「そういうのって利用されているみたいで悔しくないか?」
部下「そうですね」

私は部下に対し、今までのキャバ嬢からどれほどひどい対応をされてきたかを思い出させようとした。部下がこれまでどれだけ利用されてきたかを自身で気付かせたかったキャバクラでの浪費、買い物、同伴での食事、全てお金を得るため、自身の物欲や食欲を満たすため。

また同じことを繰り返す前に、部下にはこれまでの経験から思い直して欲しかった。キャバ嬢と約束したからラスト出勤日に行く?そんな約束なんの意味がある。守る義理なんてないさ。ごめん、どうしても都合が悪くなって行けなくなったの一言で約束なんてなかったことになる。

期待があるからその一言が言いたくないだけだろう。部下に嫌な経験を思い出させることでせめて多額のお金を浪費する前に思い留まらせたかったちょっと待てよ、本当にこんなにお金を使っていいのか?と。また自分は利用されているのかもしれない。キャバ嬢を100%信じてお金を使ってしまっていいのか?何度も失敗しているのだからこれまでの経験から少しは学ばないと。

つづく